結局グリッドトレードにはどのくらいの資金が必要なのか?

結局グリッドトレードにはどのくらいの資金が必要なのか?

 

“結局グリッドトレードにはいくら必要なのよ!”

 

ということになりますが、まず細かい計算式は置いておくとして、間違いなく言えることは
20、30万の資金ではどんな設定であろうとグリッドトレードはやってはいけない
ということです。

 

もちろんただやるだけなら30万といわず、10万でも5万でも出来ます。
しかしそれではほんの少し相場が逆行しただけでも即ロスカットにかかってしまいます。

 

ご存知の通り、国内のFX会社の最小取引単位は1,000通貨で、レバレッジは25倍です。
にも関わらず30万程度の資金で複数ポジションを保有することが前提のグリッドトレードを行うのはどう考えても無理があります。

 

ではどのくらいの資金が必要か?

 

とりあえず大雑把な言い方をしてしまうと、私の考えでは

 

1,000通貨でグリッドトレードをするなら最低100万。
ただし、それは開始時の為替によっても変わってくるものであり、
また値幅や最大ポジション数の設定などの細かい設定でも変わってくる。

 

となります。

 

では、順を追って説明していきます。

 

“開始時の為替によって最低必要資金が変わってくる”というのは、

 

これは、グリッドトレード開始時の価格から今後どれだけ上がる(下がる)余地があるのかによって最低必要資金が変わってくる、ということです。

 

これは「グリッドトレードの設定で大切なこと」ページでお話しした、グリッドトレードを始めるタイミングによって「あらゆる事態」の「あらゆる」が変わってくる、の解答でもあります。

 

たとえばドル円を例に説明すると、
ドル円が史上最安値をつけたのは2011年で1ドル75,54円です。
一方、史上最高値をつけたのが2015年で125,85円です(2016年12月現在)。

 

もし仮に“今”のドル円相場が80円だとすると、
史上最安値の75,54円まで4,5円ほどしかなく、
仮に相場が更に下落し、史上最安値を更新したとしても、
75,54円をそれほど大きく下回ることは考え難いと判断できます。

 

だとすれば、このタイミングでロングのグリッドトレードを始めて、仮に相場が更に下落したとしても、極端に大きな含み損を抱える可能性は低く、逆にその後の上昇で大きく儲けることが出来るだろうと予想出来ます。

 

ですので、このケースだったら1000通貨で100万も必要ないかもしれません。
ポジションを取得する値幅の設定と、取得するポジション数をいくつに制限するかにもよりますが、私だったらとりあえず50万ぐらいで始めてしまうかもしれません。

 

しかし、逆に“今”のドル円が仮に120円だったらどうでしょう?

 

ドル円の史上最高値は125,85円なので、まだ史上最高値まで5円以上あり、
このタイミングでロングのグリッドトレードを始めてたとしてもまだ上昇する余地はあるにはあります。

 

しかし注意しなければならないのは
“今”の120円から史上最安値の75,54円まで下落した場合です。

 

120円から75,54円までは約45円もあります。
仮にこのタイミングでロングのグリッドトレードを開始し、相場が急落した場合、120円にポジションを残したまま45円も下落することになり、そのポジション一つだけでも約4万5千円の含み損を抱えることになります。
更にグリッドトレードは複数のポジションを保有することが前提ですから、仮に新規ポジション取得の値幅を100pips、最大ポジション数20の設定でグリッドトレードをしたなら

 

120円に残したポジション 45,000円の含み損
119円に残したポジション 44,000円の含み損
118円に残したポジション 43,000円の含み損
117円に残したポジション 42,000円の含み損
116円に残したポジション 41,000円の含み損
115円に残したポジション 40,000円の含み損
114円に残したポジション 39,000円の含み損
113円に残したポジション 38,000円の含み損
112円に残したポジション 37,000円の含み損
111円に残したポジション 36,000円の含み損
110円に残したポジション 35,000円の含み損
109円に残したポジション 34,000円の含み損
108円に残したポジション 33,000円の含み損
107円に残したポジション 32,000円の含み損
106円に残したポジション 31,000円の含み損
105円に残したポジション 30,000円の含み損

104円に残したポジション 29,000円の含み損
103円に残したポジション 28,000円の含み損
102円に残したポジション 27,000円の含み損
101円に残したポジション 26,000円の含み損

 

と、合計710,00円もの含み損を抱えることになってしまうのです。

 

こうなってしまうと100万円でも全然足りません。

 

もちろんこれは最悪のケースですし、「グリッドトレードの魅力と強み」でもご説明したように、グリッドトレードは相場が逆行しても結構利確はされますから、(含み損を考えなければ)この時点で口座資金自体は多かれ少なかれ増えているはずです。

 

そのためグリッドトレードを始めた当初よりはロスカットされ難くなっていると思いますが、ただ、グリッドトレードを始めるタイミングによってはこういうケースも考慮した上で値幅やポジション数、更にはロングかショートかの設定等もする必要があるということです。

 

 

ただ、付け加えておきますが、相場は必ず上昇下降を繰り返します。

 

 

仮に多額の含み損を抱えたとしても耐えて待つことさえ出来ればいつか必ず相場が戻ってきて利確決済されるのです。

 

たとえば2008年のリーマンショックでは多くのFXトレーダーが信じられないくらいの損失を出しました。
何百万、何千万、何億と損失を出したトレーダーも少なくありません。

 

しかしそんな中、私の知り合いで、リーマンショック以前から某FX会社が提供するグリッドトレードシステムで豪ドル円を運用していた人がいます。
(このシステムは手数料が高く私はお勧めしていませんが、それはさておき)
リーマンショックの2008年に豪ドル円は1ドル55,02円と史上最安値を更新し、この方も当時は気が気で無かったそうです。

 

ただ、資金管理を含めた初期設定をしっかりなさっていたのと、当時の豪ドルは政策金利が7%ほど(スゴイ!)もありましたから、スワップと「この設定なら絶対大丈夫!」という自信から何とか耐えることが出来、結果、その5年後の2013年には全てのポジションが決済されたそうです。

 

この例は、いかに「損切りしなくても良い設定」と「ロスカットされない設定」でグリッドトレードをすることが大切かが分かる良い例と言えますね。

 

 

ただ、とはいったものの、
史上最高値付近に残したロングポジション、
史上最安値付近に残したショートポジションは
次回いつ決済されるのか分かりません。

 

下手すれば何十年後になってしまう可能性もあります。

 

そもそも、史上最高値付近、史上最安値付近にポジションを残さないようにすることが大切ですが、
もし史上最高値、最安値付近にポジションを残してしまったら、それに関しては傷が深くならないうちに早目に損切りして新たなポジションでその損失を取り戻すといった切り替えも時には必要になると思います。

 

追記:
ただし、海外ブローカーであればレバレッジが888倍もあるようなところもありますから30万でもグリッドトレードは可能だと思います。
その場合はFX「千刻」等のグリッドトレードEAが必要になります。